セカンドオピニオンという言葉をご存知ですか?以前はあまり聞きませんでしたが、最近の医療現場ではよく耳にするようになりました。セカンドオピニオンとは、「ある同じ病気に対して、複数の医師から意見を聞いて治療方針を決定すること」を意味しています。つまり、セカンド(第二の)オピニオン(意見)ということになります。
がんは決して簡単な病気ではないため、がんと宣告されると「本当にがんなのだろうか?」、「本当にこの治療法でよいのだろうか?」と疑問や不安を抱くようになります。
自分でその病気について調べたり、納得がいくまで主治医から説明を受ける事もできますが、別の医療機関に所属する医師や、専門領域の異なる医師などから意見を求める事も、不安を解消する1つの手段となっています。
自分の主治医とセカンドオピニオンの治療方針が同意見であれば、患者も治療を安心して受ける事ができ、主治医とセカンドオピニオンが異なる治療方針であれば、それを踏まえて主治医と相談する事もできるというメリットがあります。
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セカンドオピニオンを他の医療機関で受けるためには、自分の検査結果や主治医の診断書を持参するのが理想的です。これがないと、別の医療機関で検査をすべて受けなおさなければならなくなります。
最も理想的なのは、主治医にセカンドオピニオンが聞きたいという希望を伝え、主治医の診断の経緯や治療方針などを書類にまとめてもらい、セカンドオピニオンを受ける医療機関に持参する事です。
しかし、セカンドオピニオンを受けたいと思っても、「主治医に他の医師の意見を聞きたいといえば、気分を害するのではないか」と心配して、主治医に言い出せない患者が多くいる事も事実です。
実際、セカンドオピニオンを聞きたいと思った患者が70%いるのに対し、実際に他の医師から意見を聞いた患者は50%にとどまっているという調査結果もあります。
最近ではセカンドオピニオンという考え方が普及してきているため、主治医に相談すると適切な医師を紹介してくれたり、セカンドオピニオンの専門外来を設けている医療機関もあります。また、最近ではインターネットの普及によって、ネット上で他の医師にセカンドオピニオンを求める事も可能になってきています。
納得して治療を受けるためにも、「自分の病気の治療方針は自分で決定する」という前向きな気持ちを持ち、セカンドオピニオンを活用してみましょう。
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